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新人紹介

中村 紘己(東京南部法律事務所)

第1 ご挨拶
 皆さまはじめまして。私は司法修習76期で、2024(令和6)年1月から蒲田の東京南部法律事務所で勤務しております、中村紘己(こうき)と申します。
 大学院2年目で青年法律家協会を通じて地域事務所の存在を知り、そこから労働者の味方、地域の人々の生活の味方である弁護士になるべく勉強して参りました。念願かなって事務所に入所し、そして事務所を通じて自由法曹団にも入団させて頂きました。『自己紹介』と題しまして、本稿で私の人となりを皆様に知っていただければ幸甚です。
 宜しくお願い致します。

第2 経歴等
1 私の経歴
 私は横浜国立大学教育人間科学部附属横浜中学校という横浜国大の附属校をでまして、そこから早稲田大学高等学院・早稲田大学法学部・慶應義塾大学法科大学院を卒業し、1年の浪人を経て、司法試験に合格しました。中学校は特段高い偏差値というわけでもないのですが、先生や同級生の皆に恵まれ、遊び・学業ともに充実した生活ができました。この中学校時代はかけがえのないもので、ここに入れていなければ今の自分はないだろうと思っています。
2 浪人生時代について
 私は令和3年に初めて司法試験を受験しまして、1度落ちています。その後の1年間では、司法試験の答案の作成過程や自分の回答の論理構造を徹底的に分析し、次回に臨みました。この間、「落ちれば先がない」という重圧で苦しかったですし、特に試験後の4か月はもうなにもできずただ待つだけという状態が本当につらかったです。ですが、今の職場である東京南部法律事務所の若手の先生をはじめとして、自由法曹団に入られている事務所の先生方に励まされて(本当のことです。)なんとか合格することができました。
3 秋田での司法修習
 私の修習地は秋田でした。私は高齢の祖父母、学費を助けてくれた大叔母が住む金沢を第一希望とし、次に出身地である富山県も金沢へのアクセスがよいことを理由に挙げました。修習地希望の理由を研修所に提出するのですが、そこでは如何に私が金沢に行くべき人間であるかをひたすらに書き連ね、家も金沢で探していました。ですが修習地は秋田でした。日本海が好きな人間だと思われたのでしょうか。
 はじめは暗い気持ちで行った秋田ですが、地元の法曹三者の方々、商店街の方々等皆さんには、とても温かい人柄で迎えて頂きました。
 特に弁護士の先生方は、とてもやさしかった指導担当の弁護士ご夫婦は勿論、全く指導担当でもない他の事務所の先生も、仕事に遊びと積極的に面倒を見て頂いて嬉しかったことを覚えています。今では第2の故郷だと思っており、機会を見て秋田に行けないか画策しております。

第3 特技・趣味
 特にお酒にはまっています。秋田修習時代のことですが、私は日本酒とバーにハマりまして、お酒集めをはじめました。現在は落ち着いているのですが(笑)。和酒洋酒問わずですが、おすすめがあればご教示頂けると嬉しいです。

第4 1年間の弁護士業務について
1 どのような仕事をしてきたか
(1) 東京南部法律事務所の事件
 事務所では、代表である長尾詩子先生の指導(事務所にはメンター制度があります。)のもと、民事、労働、刑事ともにまんべんなく多岐にわたる事件・手続を経験させて頂きました。
 特に労働事件では、想像が及ばないようなひどい目に遭っている依頼者が相談にくることもあり、このような事件で戦える存在になることができてよかったと思う反面、先輩に頼らなければ全く力が及ばない現状とのギャップを痛感しています。
 事務所の先輩弁護士は、まんべんなく事件を経験できるようにと誘って頂けており、1つ1つ自分の糧にして早く1人前になりたいと思っています。
(2) 適格消費者団体消費者機構日本(COJ)の事件
 消費者契約法上には、消費者庁の権限を代行して企業から一般消費者へ表示される不当広告を差し止めること等を職務とする「適格消費者団体」という組織が存在します。ご縁があり加入させて頂いたのですが、そこで、現在、無根拠ながん等の難病治療方法を謡い高額な医療費及び時間を消費させる広告が日本中に跋扈していることを知りました。
 医療広告に対する行政上の措置命令、裁判例が存在しない中、初めての訴訟と言える弁護団の末席に加えて貰えたことは貴重な経験でした。今後、この種の事件にかかわることが増えると思いますので、何かの機会にご報告できればと思います。
2 事件処理以外について
 自由法曹団の他、青年法律家協会修習生委員会(と東京支部)、日本労働弁護団、あすわか所属弁護士としての憲法の講演(ほかにも事務所への依頼で3回ほど学習会を行いました。現在も1件企画中です。)、弁護士会(会派活動、消費者特別委員会)、医療問題弁護団、過労死弁護団などなど、ありがたいことに沢山の組織と関わる機会を頂きました。
 コンスタントに出席できている所、総会等しか参加できていないところ、まばらなのが現状です。印象に残っているものは数多くありますが、特に挙げるべきは青法協主催の沖縄先島諸島見学でしょうか。沖縄のみなさんの民主主義を破壊しながら軍事配備を進める現状を目の当たりにし、憲法を擁護すべき立場である弁護士そして自由法曹団員として、決して容認してはならないと思い直す、とても貴重な機会になりました。
3 私の課題
(1) 時間との付き合い方、体調管理
 昨年は、〆切近くで焦る、体調を崩す、という悩みが非常に多い一年でした。プロとして本当によくないと思う一方、ではどうしたらよいか、ということがなかなか悩ましいと思っております。
(2) 事件処理以外のお仕事とのバランス
 機会を頂けたらすべてやってみたいと直感的に思う一方、何も考えずにいれば破滅すると思いました。去年沢山のことを経験させて頂いたことを踏まえ、自分の軸はどこにあるか、よく考える1年にしようと思っています。

第5 今年の私
 率直に、「機会を作るのはいいけれど、その先が下手だなあ。」ということが昨年の私に対する感想です。今年は後輩もできますから、格好の悪いところを見せないよう、頑張ろうと思っております。また、昨年は共闘事件が中心でしたが、今年は単独での相談数も確保することを目標にしています。
 以上が私の紹介になります。先輩の皆様、本年も、何卒宜しくお願い致します。

以上


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