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新人紹介

東京合同法律事務所 油原 麻帆

1 弁護士を目指した理由
 皆様はじめまして。東京合同法律事務所所属の油原麻帆と申します。修習期は73期、修習地は横浜でした。東京都出身で、中央大学を卒業、一橋大学法科大学院を修了し、今年の1月に事務所に入所するとともに自由法曹団にも入団いたしました。
 私が弁護士という職業をはじめて意識したのは、中学生の頃です。課題として出された作文を書くために、「ハンセン病」について調べ、国による、患者の方たちに対する重大な人権侵害の存在があったことを知りました。私は当時、東京都東村山市にあるハンセン病療養所「多磨全生園」から、それほど遠くない場所に住んでいましたが、「らい予防法」に基づく人権侵害のことはおろか、「ハンセン病」という病気のことさえ、そのとき初めて知ったような状況でした。
 それまでも学校の授業やニュースの中で差別や人権問題のことを学ぶ機会はありましたが、自分とは遠い世界の話のように感じていましたし、昔のことのように感じてもいました。
 しかし、「ハンセン病」について調べる中で、人権侵害の政策の根拠法となっていた「らい予防法」が私が生まれた後にやっと廃止されたことなどを知り、差別や人権問題が決して遠い世界のことでもなければ、昔のことでもない身近な問題であると実感しました。
 この出来事がきっかけで、こういった人権問題や社会問題に関心を持つようになり、どういった職業を選べば、自分も人権侵害に苦しむ人たちを救済するような活動に貢献できるのか考えるようになりました。選択肢としては、非営利団体職員などとして活動していくことも考えましたが、様々な問題に取り組みたいと思ったこと、救済への大きな一歩として世間に対して広く問題を訴えるには、裁判という方法がより効果的であると考えたことから、弁護士という職業を目指すようになりました。

2 自由法曹団への入団について
 私は、上記のように、様々な社会問題や人権課題に取り組むような弁護士になりたいと考えて弁護士を目指しました。同じような問題意識を持ち、精力的に活動されている先生方が多く所属している自由法曹団に、自分も入団し活動していきたいという思いを持ち、入団いたしました。また、私が所属している東京合同法律事務所は自由法曹団との縁も深く、事務所の核となるこの場所で、自分ができることを模索していきたいと思っております。


3 今後の活動について
私は今、同性カップルを含め、婚姻を望む人が自身のセクシュアリティに関係なく婚姻できるようになることを求める「結婚の自由をすべての人に」訴訟と、ひきこもりの方に対する「暴力的支援」を行う「引き出し屋」問題に関連する訴訟に関わっています。
 ジェンダーやセクシュアルマイノリティの問題について、日本は世界に比べて非常に遅れていることがあらゆるところで指摘されています。私は、この問題は人の生命にも関わる重要な問題であると考えています。団の活動の中で、この問題についても取り組んでいけたらと考えております。
 ひきこもりに至る過程には、貧困・労働問題や障がい者問題など様々な社会的要因が関わっています。これらの問題をすべて取り除くのは難しいことですが、ひきこもりにならざるを得ないような状況が少しでも減るように、また、ひきこもらざるを得ないような状況になってしまったときに、適切な支援を当事者や家族がすみやかに受けられるような体制の構築などを目指して活動していきたいと思っております。
 弁護としても団員としてもまだまだ未熟者な私ではございますが、これからどうぞよろしくお願いいたします。


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