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新入団員の紹介

東京合同法律事務所 山﨑 大志

 ・弁護士を志すまで-憲法を知る
 中学3年のとき、社会の授業でディベートがありました。
 テーマは、男性の定年よりも女性の定年の方が低い就業規則を定めていた会社に入った女性が、男性の定年と同じ年齢まで働くことができるか、というものでした。今思えば、日産自動車事件が題材となっていたのです。
 女性側と会社側に分かれて討論するのですが、生徒それぞれが自分の正しいと思った立場の側に立ち、意見を主張しました。私は、会社側が正しいと思っていました。定年が男性より低い会社だと分かりながら自分から入ったのだから、会社のルールに従うべきだと思っていたのです。そう思っていた生徒が大多数でした。
 しかし、ご承知のとおり、最高裁の判断は違います。そのことを社会の先生が説明してくれました。このときの驚きを今でも覚えています。自分が当然のように従っているルールも、憲法や法律に照らせば、人々の権利を侵害するもので、違憲、違法なものがあり、従う必要のない場合があるのかと感じたのです。今までの自分の固定観念が覆った感覚でした。
 今振り返ると、この中学3年生のときに、憲法や法律への関心が心の底に芽生えていたのではないかと思っています。

・法学部専願
 高校に入ってからは、ひたすらバスケットボールに打ち込んでいたため、将来のことはほとんど考えていませんでした。
 ただ、高校では、授業の一環で、学部説明会を聴講する機会があり、どの学部に行こうか考えるきっかけになりました。
 学部説明会では、理系には、あまり興味が無かったので、文系学部の説明を聴いていたところ、法学部の説明が、最も面白かったのです。
 アメリカのマクドナルドで、コーヒーを受け取った人が熱くて落として火傷を負ったということで、損害賠償請求約1億ドルが認められたという話でした。今振り返れば、マクドナルド・コーヒー事件でした。日本とは、損害賠償請求の制度が異なることなど説明してくれました。生活のなかで事件が起きたとき、自分の権利や利益を主張するには、法律の知識が不可欠と感じ、法学部ってなんだか面白そうだなとワクワクしたことを覚えています。他の学部の説明があまり面白そうではなかったことも相まって、法学部しか受験しませんでした。

・弁護士を志す
 大学に入って、法学部の授業を聴いて、やはり面白かったです。法学部の先生方は、授業の工夫ももちろんですが、自分も楽しそうに授業をしていて、私も授業が楽しかった記憶です。
 将来どういう仕事をしようか悩んでいたところ、私が弁護士を志したのは、映画『それでもボクはやってない』を観たことがきっかけです。
 この映画を観て、日本の刑事司法のあり方に強い疑問と怒りを覚えました。同時に、無実を主張する被告人と一緒にたたかう弁護人に魅力を感じました。また、弁護士しか、被告とたたかうことはできないと思い、弁護士になりたいと思いました。
 以上が、簡単ではありますが、私が弁護士を志した経緯となります。
 冤罪事件や弾圧事件でたたかえる弁護士になれるよう、日々研鑽してまいりますので、先輩方、ご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。


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