自由法曹団 東京支部
 
 
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団支部の活動紹介

事務局長新任のごあいさつ

事務局長  平松 真二郎


 本日,総会で自由法曹団東京支部の事務局長に選任されました平松真二郎です。どうぞよろしくお願いします。本来であれば,総会に出席して,ごあいさつ申し上げなければならないところですが,昨日2月24日は,首都圏建設アスベスト訴訟の原告本人尋問があり,東京「君が代」裁判第4次訴訟の第1審最終準備書面の締め切りが2月28日と指定され,その書面作成に追われておりまして,支部総会を欠席しておりますことお詫び申し上げます。

 私は2009年度と2010年度,島田修一支部長,佐藤誠一幹事長,横山聡事務局長の下で事務局次長を務めました。当時は,2009年秋に民主党政権が誕生するなど,少なくとも明文改憲の機運が遠のいた時期であったと思います。刑事司法では2009年5月21日に裁判員裁判が施行されたころでもありました。都政を巡っては,2016年オリンピック招致の真っ最中でした。築地市場の豊洲移転を巡って市場関係者を中心に反対活動がされていた時期でもありました。開催地が決定されるIOC総会が開催されるコペンハーゲンを訪問したのはよい思い出となっています(効果のほどは知りませんが)。
 2012年末に安倍首相が政権に返り咲いて以来,2014年末には秘密保護法が,そして2015年9月戦争法制が強行採決により制定され,現在,共謀罪の法制化が進められています。南スーダン派兵では「駆け付け警護」の名の下の武力行使を容認し,なし崩し的に戦争法制の現実化しようともしています。まさにいま,安倍政権の下で,国民主権,平和主義,基本的人権の尊重を掲げる日本国憲法を破壊し,ファッショ体制の確立,戦争ができる国づくりが着々と進められ,その完成が間近に迫っています。
 これを許してはなりません。
 2011年2月末の支部総会を持って事務局次長を退任し,その後は,名ばかり幹事になっておりました。ところが,昨年,萩尾健太前事務局長から,事務局長就任を依頼され,今回,お引き受けする決意を固めたのは,「アベ政治を許さない」,誰かにお任せするのではなく,その活動の一端を担おうと考えたからです。

 戦争に加担することが当たり前の社会,そこでは,治安強化,相互監視によって,戦争に反対する人びとが弾圧されることになるでしょう。敵を峻別するために,国民の分断,排外主義が横溢することになるでしょう。来年度から小学校で道徳が教科化されます。道徳教育によって国のために奉仕することが正しいと洗脳された子どもたちは,当たり前のように戦場に行くようになってしまうでしょう。

 9.11以来,米国,英国とともに日本も「テロとの戦争」にまい進してきました。しかし,「戦争」で「平和」を作り出すことはできませんでした。むしろ「IS」や人質殺害事件を生み出しています。武力で平和を実現することはできないことは既に実証されています。
 憲法が定める徹底した平和主義を実現するために微力を尽くしたいと思います。
 東京支部には,経験豊富な有能な先輩がたくさんいらっしゃいます。今年もまた,元気な新人弁護士が入団されたと思います。多くの団員の皆さんとともに改憲阻止,悪法反対に取り組んでいきたいと思います。ともに頑張りましょう。

 
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