自由法曹団 東京支部
 
 
トップページ 新入団員の紹介

団員の活動紹介

「ヒーロー」の一員になる

東京南部法律事務所 菊地 智史

第1 今更ですが
 みなさま初めまして(?)、東京南部法律事務所に所属しております、第69期弁護士の菊地と申します。今回、私のことを少々ご紹介させて頂きます。  

第2 弁護士になりたくて
 採用面接の際には色々と申しましたが、弁護士を志した最初のきっかけは、「ダチがトラブったときにケツを持ってやれる漢になりてえ」という素朴な思いです。
 文学部の学部生だったとき、親友が交通事故に遭い、加害者が少々アウトロー気味の人であったこともありほぼ泣き寝入りとなってしまいました。親友の助けになれなかった自分が情けなく、次に周りの誰かが同じ目に遭ったら自分が助けねばならないと強く感じたのです。
 その後、法科大学院に進学し勉強するうちに、世の中には理不尽な目に遭って涙を飲んでいる人が多くいることを知りました。そして、沢山の人、特に職場における権力関係で劣位に立たされがちな労働者を、「自分が助けねばならない」と感じるに至りました。

第3 人生を変えた出会い
 とはいえ、司法試験受験3回目の夏までは、漫然と、普通の「少々人権活動もする街弁」になる気でおりました。そんな私を変えたのが、自由法曹団所属の素晴らしい先生との出会いです。
 その先生とは、青法協のプレ研修で始めてお目にかかりました。東京地裁の廊下で始めて先生とお会いしたときのことを、今でも鮮明に覚えています。1週間のプレ研修の中で、様々なことを教えて頂き、またプレ研修の期間が終了した後も労働組合の方々との飲み会に連れて行って頂きました。先生が、労働者を初めとする社会的弱者の権利を守るため巨大な敵に敢然と立ち向かう姿は、私には子どもの頃に憧れたヒーローにしか見えませんでした。当然、私も先生のようなヒーローになりたいと決意することになります。

第4 落ちる
 そう決意しましたが、3回目の試験には不合格でした。先生に不合格を報告した夜は、「あんなかっこいい先生に慰められてしまって情けない、次こそ頑張る」という内容のツイートをツイッターに延々投稿して、フォロワーが減りました。

第5 受かる
 そして、4回目の試験を受け、無為と怠惰に彩られた4度目の夏をやり過ごし(この年に試験に落ちていたらボディーガードかアパレル店員かマッサージ師かお坊さんになろうと思い、警備会社や三陽商会・オンワード等アパレル会社の就活情報をチェックしたり、得度の方法を調べたりしていました)、試験に合格し、一年間の修習を経、弁護士となりました。

第6 自由法曹団に入る
 そして、弁護士となったのとほぼ同時に、何らの逡巡も決断も経ず、自由法曹団に入りました。「人生を変えた出会い」の時点で、私の将来設計は、「少々人権活動もする街弁」になることから「ヒーロー」の一員になることに変質していました。そして、自由法曹団は私にとって、「ヒーロー」達が所属する組織に他ならず、そこに自分が所属しない選択肢は皆無だったのです。

第7 なう
 以上のような経緯で自由法曹団に入りました。未だ1年にも満たない短い期間ですが、色々と経験させて頂いております。今後も団の中で様々な活動を頑張って参りたい所存です。特に、労働問題については力を入れて取り組みたいと思っております。また、改憲問題に関心があり、改憲論者の動向をウォッチングしては講演会などの場で市民に告げ口しています。
 最近では、11/3の国会包囲行動に見守り弁護士として参加したり、11/8の若手勉強会に参加して変な意見を言ったりしております。これからの数週間で憲法カフェ的なイベントが3つあり、楽しみでありつつなかなかハードです……。みなさま、ご指導ご鞭撻の程、よろしくお願い申し上げます。

 
自由法曹団東京支部 〒112-0014 東京都文京区関口一丁目8-6 メゾン文京関口U202号 TEL:03-5227-8255 FAX:03-5227-8257