自由法曹団 東京支部
 
 
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団員の活動紹介

はじめまして 新入団員自己紹介

城北法律事務所 大久保 秀俊

  1. はじめに
     はじめまして。昨年12月に弁護士登録をし、今年1月7日、城北法律事務所に入所しました69期の大久保秀俊と申します。
     自由法曹団との出会いは、昨年の五月集会(定山渓)においてでした。私は札幌修習であったため、近場だからという気軽な気持ちで参加しました。五月集会では、様々な人権課題について熱い討論がなされ、夜になれば、懇親会でかつらをかぶった方々が熱いライブを実施するなど、いろいろな意味でその雰囲気に圧倒されたことを記憶しています。
     私が合格した2015年9月には、戦争法案が強行採決されました。そして、登録1年目の今年6月15日には、共謀罪法案が強行採決され、同年7月11日(実は私の誕生日です)には、同法が施行されました。特に共謀罪法案の際には、国会前でスピーチをしたり、デモに行ったりと積極的に反対運動にかかわっていただけに大変悔しい思いをしました。
     このように、民主主義や立憲主義がないがしろにされる中で弁護士になった私にとって、自由法曹団で活動していくことも自然な流れなのかもしれないと感じています。
  2. 普段の業務
     私は入所以来、様々な個別事件や集団訴訟を経験してきました。特に集団訴訟については、2つの薬害訴訟(HPVワクチン薬害訴訟・薬害肝炎訴訟)、原発被害に関する訴訟、道路問題に関する行政訴訟(近々、2つ目の事件について提訴予定)と多くの集団訴訟に関与しています。集団訴訟においては、大変理不尽な国からの仕打ちに対し、弱い立場にある人の声を世の中に届けることの大切さと難しさを痛感しています。また一方で、弁護士と原告という関係だけではなく、被害者や原告をひとりの人間として尊重し、このような方々とともに何ができるだろうかということを日々模索していくことの大切さと難しさを実感しています。
  3. 自由法曹団に入って
     私は現在、自由法曹団で教育問題委員会と改憲阻止対策本部に所属しています。
     教育問題委員会では、教育勅語容認に関する問題、道徳教育に関する問題、家庭教育支援法に関する問題等に取り組んでいます。特に家庭教育支援法に関して、同期の久保木弁護士と作成した「戦時家庭教育指導要項超訳」が各所で好評とのことです。嬉しい限りです。何日か徹夜した甲斐がありました。
     改憲阻止対策本部では、安倍政権下での改憲を阻止すべく、様々な取り組みを実施しています。夏には渡辺治氏を招いて憲法討論集会を実施し、熱い議論を交わしました。同本部での議論を市民向けの学習会で分かりやすく紹介するなどして、その取り組みを広げようと奮闘しています。先の衆院選の結果、改憲勢力が3分の2を超える中、何としてでも改憲を阻止しなければなりません。
     自由法曹団は熱い法律家集団です。会議後の飲み会において、激論を交わすあまりに互いに接近しすぎて壁ドン状態(!)になっていることもしばしばです。そのような団の伝統を受け継ぎつつ、諸先輩方に負けないよう活躍していきたいと思っています。
  4. さいごに
     私は、ヴァイツゼッカーの「過去に目を閉ざす者は、現在に対してもやはり盲目となる」という言葉が好きです。また、「自由民主主義体制において必要な時期に立ち上がるなら、後で独裁者に脅える必要はない、つまり自由民主主義擁護には法と裁判所だけでは不足で市民的勇気も必要である」という言葉も好きです。戦争に突き進んでしまった過去を教訓として、どんなときでも声をあげ、最後までたたかっていきたいと思います。
     ご指導ご鞭撻のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
 
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