自由法曹団 東京支部
 
 
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弁護士法人・響 島村 海利

 弁護士法人響,第二東京弁護士会に所属している弁護士の島村海利(しまむらかいと)と申します。修習は68期です。
 現在,私は,刑事弁護委員会,高齢者・障がい者総合支援センター運営委員会,安保法制違憲訴訟弁護団,シンクタンク新外交イニシアティブ(ND)等で活動しております。
 そもそも,私が本格的に法曹を目指そうと思ったのは,学部生の頃に傍聴した刑事裁判でした。その裁判は,同じ大学の学生が被告人の強制わいせつ事件でした。公判期日は3回程度開かれ,証人尋問では,被告人の母親が情状証人として出廷しました。母親は,泣きながらバーの中へ入っていきました。証言をする間も泣いていました。その後,被告人質問では,被告人が泣いて質問にあまり答えられない中,検察官からの厳しい質問が次々と飛んでいました。弁護人は,「寛大な判決をお願いします」と述べるのがやっとでした。当然,犯罪事実は簡単に許されるものではありませんが,そのとき私は,次々と質問をぶつけ被告人を責める権力側の強さと,寛大な判決をお願いするほかない被告人側の立場の弱さの差に驚きました。また,被害者やその家族のショックが大きいことは想像に難くありませんが,同時に,被告人の母親も相当辛いだろうということも,私は感じました。そのような思いを持つ中で,法科大学院,司法試験へと進んで行き,いろいろ迷いはありましたが,立場の弱い側をケアする弁護士になることを決めました。
 NDについては,ご存知の団員の方も多いと思います。私は,沖縄・辺野古基地問題に取り組むプロジェクトに参加させていただいております。そのプロジェクトでは,辺野古新基地建設が不要であり,その対案があることを,我が国を代表する専門家とともに,米海兵隊の運用を踏まえて提言するものです。現在,報告書の作成が最終段階に入っており,今後,国内外で発表の機会があると思います。ご注目ください。
 安保法制違憲訴訟では,一次提訴後に加入させていただき,若手の一人として,安保法制制定により苦痛を受けた方々の陳述書を作成することになっています。陳述書の準備のために,原告の方が書いたアンケートを読みましたが,単なる不安にとどまらず,現実に苦痛を受けている方が多数いらっしゃることが分かりました。憲法を守るべき法曹として,原告の方たちが感じている苦痛が裁判官に伝わるように,精一杯やっていきたいと思っています。
 私のこのような活動は,基本的人権の尊重,民主主義の発展,平和な日本の実現など,シンプルかつ壮大な目標に近づくためのものであり,これらは自由法曹団の目的でもあります。歴史的な判決の獲得や権利擁護活動に取り組んで来た先人たちに学び,また,若手を含めた全国の団員と連携しながら,課題に一つ一つ取り組む所存です。よろしくお願いいたします。

 
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