自由法曹団 東京支部
 
 
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八王子合同法律事務所 関本 正彦


 このたび自由法曹団に加わらせていただいた67期の関本正彦です。八王子合同法律事務所に所属しています。
 弁護士を目指したのが先か,自由法曹団を知ったのが先か,今となってはよく覚えていません。故郷の山梨で弁護士をしている父が,自由法曹団の団員でした。子どもの頃,父が「ジユーホーソーダン」の集まりで土日にどこかに行くとか行かないとか,そんな話を聞いた気がします。
 当時の私は,将来どんな職業に就きたいかという以前に,世の中にどんな仕事があるのかもよくわかりませんでした。ただ,弁護士という仕事があって,家にいろんな人が来てお酒を飲んだり麻雀をしたり,時々難しい話をしていたりして,楽しそうだなあと思っていました。
 その後,弁護士になろうという気持ちは徐々に具体的になっていきましたが,自由法曹団のことはあまり意識せずにいました。司法試験が終わり,修習地に行くまで実家に強制送還されていたとき,父が私のところに「自由法曹団物語(平成編含む4冊)」を持ってきました。
 こうして自由法曹団と再会した私は,「自由法曹団物語」を頭から読み始めて,戦前の団員たちのたたかいや弾圧の歴史を知りました。とてもつらくて苦しい内容が書いてありましたが,絶対に投げ出さない・諦めない・正義を貫く,そういう気持ちが重要なんだ,と言われている気がしました。一気に通読とはいきませんでしたが,平成編も目次から気になるものを選んで読みました。やはりヘビーなエピソードが満載でしたが,先輩たちのたたかいの成果や社会との向き合い方も学ぶことができ,自由法曹団に入りたいという気持ちが強くなりました。もちろん,本にならないところで多くの先輩たちが日々こつこつと,また時には派手に活動しているんだろうな,ということも考えるようになりました。
 修習地・福島にも「自由法曹団物語」を持っていきました。あまり詳しく読み直すことはできませんでしたが,同期に貸し出したこともあります。本棚にある4冊の本が目に入るたびに,重くて熱い何かを感じていました。何というか,存在感がすごかったのです。
 その後,縁あって八王子で弁護士をすることになり,自由法曹団東京支部に加わることができました。今回500号を迎えるこの支部ニュースは,バックナンバーも拝見したところ毎月1回発行のようですので,40年以上も続いていることになります。私が生まれるより前から,多くの先輩たちの活動報告や新人紹介が続いてきたと思うと,そこに名前が載るのが嬉しいのと同時に,少し緊張します。1000号に今日のことを振り返って何か投稿できたらな,と思いましたが,それはさすがに難しいでしょうか。
 今は,日本を戦争する国にしようとする動き・労働法制改悪の動きなどに対抗して,社会をこれ以上ひどくしないようにするためのたたかいが中心になっている気がします。この支部ニュースが1000号を迎える頃には,「今のままでも悪くないけど,よりよい社会にするために知恵を絞ろう」という報告が中心になるように,そのために一日一日を生きていこうと思います。
 「自由法曹団物語」を事務所に置くか,自宅に置くか悩みましたが,自宅の本棚に置いておくことにしました。もし新しいバージョンが出るなら,先輩たちの奮闘がたくさん載ることになるんだろうな,と思います。それを読んでも恥ずかしくないようにやっていこう・時には楽しく飲んで,徹夜で麻雀をやって,頑張っていこう,そういう気持ちを込めて本棚を眺めると,また気合が入りました。
 今後とも,どうぞよろしくお願いいたします。

 
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