自由法曹団 東京支部
 
 
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東京東部法律事務所 塚本 和也


はじめまして。昨年12月に弁護士登録し、自由法曹団に入団いたしました、塚本和也と申します。

(1)弁護士を目指した理由
 私の出身は島根県の隠岐島で、私が中学生のときは弁護士がいない地域でした。当時、私にとって弁護士は全く身近な存在ではありませんでした。弁護士は「社会の医者」だと見聞きしましたが、数時間も移動しなければ会うことができない弁護士は医者と比べて敷居が高いと思いました。そこで、私は市民に身近な弁護士になりたいと考えました。
 また、大学進学のときに上京してから、路上生活者の方々への法律相談会に参加したり、伊藤塾で憲法を学び、布施辰治弁護士の映画を観たり、司法試験後に七月集会や青年法律家協会の勉強会に参加したりしました。これらを通じて、弁護士が多い都市であっても、憲法や法律に辿りつくことができない方々がいるという現状を知りました。そこで、人権問題に取り組む弁護士になりたいと考えました。

(2)自転車旅
 私は、学生時代、自転車部に所属し、自転車で全国47都道府県を旅しました。端っこの宗谷岬、波照間島、与那国島や、舗装路最高地点の乗鞍峠などにも行きました。走行距離は約3万キロメートルになります。
 真夏に峠を上ったり、ゲリラ豪雨の中を走ったり、野犬に追いかけられたりしたときはすごく大変でしたが、自分の足で漕いで全国を走るということに、大きな達成感がありました。また、たくさんの人に出会い、地域のことを教えてもらったり食べ物を分けてもらったりと、大変お世話になりました。とてもとても楽しかったです。
 司法試験受験後には、東日本大震災の被災地を自転車でまわりました。岩手や宮城の津波被害の大きさには衝撃を受けました。それ以上に大きな衝撃を受けたのが、福島の原発事故被害です。まず、帰還困難区域には許可がないと入れないということで、浪江町の途中で警備員の方に止められ、阿武隈山地を越えて二本松に行き、それからまた浜通りのいわきに戻りました。警備員の方が「線量」という普段聞きなれない言葉を何度も使っていたことが印象的でした。広大な範囲が汚染されたことを実感しました。そして、いわきから北上した富岡町には、津波に遭ったときの姿がそのまま残っていました。震災から2年半ほどが経ち、岩手や宮城の瓦礫はほぼ片付いていたことと比べ、大きな衝撃を受けました。

(3)今後
 私が大学の新入生のとき、大変お世話になった先輩に御礼を言うと、その先輩は「おれに感謝しなくていいから、後輩に同じようにして返してあげて。」と言われました。この考え方にとても感動し、今の私の考え方の基本となっています。私はこれまで恵まれた環境の下で、幸せに生きてきました。これからは、自由法曹団の先生方からいろいろなことを学び、市民に身近な弁護士になり、全力で社会に恩返ししていきたいです。特に、上記の経験と福島修習で学んできたことから、福島原発事故の被害救済が実現するように頑張ってまいります。
 また、修習中に15kgも太ってしまったので、ダイエットをして、ソフトボール大会も頑張ります。
 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

 
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