自由法曹団 東京支部
 
 
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新人紹介

旬報法律事務所 小野山 静

  1. 自己紹介
     2014年1月に旬報法律事務所に入所いたしました小野山静と申します。
     時間が経つのは早く、弁護士業務を始めてからすでに8か月が過ぎようとしています。この8か月間、先輩弁護士と事務局のみなさんに支えられながら、日々の業務に取り組んできました。
     依頼者にとっては私もひとりの弁護士であり、そこには新人であるかベテランであるかは関係ないため、責任をもって全力を尽くしていかなければなりません。だからこそ、とても大きなプレッシャーを感じることもありますが、それとともに、事件が解決したり、依頼者から感謝の言葉をいただいたりしたときには、とても大きな充実感を感じています。弁護士になれて本当によかった、そう実感する日々です。
  2. 憲法と平和について
     昨今の憲法をめぐる情勢はめまぐるしいものがあります。憲法96条の改正手続の緩和が取り沙汰されるようになったと思えば、特定秘密保護法が強行成立されました。そして、今年7月1日、集団的自衛権の行使容認がついに閣議決定されました。
     このような状況を受けて、憲法、そして、戦争や平和について考える機会が必然的に増えましたが、そうしたとき、私は必ず自分の祖父が語ってくれたある体験を思い出します。祖父には兄がいましたが、昭和18年10月に軍医として召集され、翌年4月にニューギニアにて戦死しました。当時中学生だった祖父は、兄の婚約者の家まで行き、戦死の事実を直接伝えました。婚約者の戦死を知らされた彼女は、その場で泣き崩れたそうです。
     戦争や平和について考えるとき、私は必ず祖父が語ってくれたこの体験を思い出します。そして、婚約者を残して24歳という若さで戦死した祖父の兄も、愛する人に二度と会えなくなった祖父の兄の婚約者も、大切な兄を失ったうえにそのような残酷な事実を告げる役目を果たさなければならなかった祖父も、それぞれどんな思いであっただろうと考えると、言葉では表現することのできない感情が胸の中にこみ上げてきます。ただ、はっきりと言えるのは、そこには、だれひとりしあわせな人はいないということです。
     66期のみなさんがすでに決意を示されてきたように、私も、憲法が危機に直面しているこのような時代に弁護士となった者の責務として、憲法に関する問題に正面から取り組んでいきたいです。
  3. ひとりひとりの権利
     弁護士となってから、ブラック企業被害対策弁護団、郵産ユニオン弁護団、夫婦別姓訴訟弁護団、HPV研究会などに参加してきました。
     ブラック企業被害対策弁護団では、実際に長時間労働を強いられたりマタニティ・ハラスメントを受けたりしてきた方々の事件を受任するとともに、就職活動をしている学生に向けてブラック企業に関する説明会を開催したり、ブラック企業で長時間労働を強いられている方々も連絡できる真夜中に無料電話相談を実施したりしました。
     郵産ユニオン弁護団では、労働契約法20条に基づいて、正社員と期間雇用社員の賃金等に関する差別について責任を追及しています。
     夫婦別姓訴訟弁護団では、弁護団の先生方が全員で力を合わせ、憲法についての議論を重ねたうえで、上告理由書を完成させました。
     HPV研究会では、HPVワクチン(子宮頸がんワクチン)を接種した後の副反応に苦しんでいる方々から聴き取り調査を行い、被害実態の解明に努めてきました。
     こうした弁護団等での活動に参加する中で、さまざまな場面でさまざまな方々の人権が侵害されている現状を実感しています。
  4. さいごに
     基本的人権を守り、民主主義を強め、平和な生活を守り、権利擁護のために全力で闘ってこられた自由法曹団の先生方のように、私も、ひとりひとりの権利や平和な生活を守るため、どのような困難があってもあきらめることなく、全力で取り組んでいくつもりです。
     これからどうぞよろしくお願いいたします。
 
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