自由法曹団 東京支部
 
 
トップページ 新入団員の紹介

団員の活動紹介

新人紹介

城北法律事務所 湯山 花苗

 2014年1月、城北法律事務所に入所いたしました湯山花苗と申します。
 私は、入所以来、一般民事事件・刑事事件・労働事件・任意整理など、様々な分野の事件を受任しています。当然のことながら、初めてのことばかりで調査に時間がかかっていますし、書面作成を早め早めに着手しているはずなのに、全く余裕がありません。毎日あわただしく過ぎていき、あっという間に半年が経ちました。
 正直なところ、休日も仕事のことを考えてしまい切り替えがうまくいかず、自分のペースを作ることもできていませんが、毎日何が起きるかわからない「現場」で、変化に富む生活を送ることができ、とても充実した毎日を過ごしています。
 また、当事務所の事務員の方々は、事務所の明るい雰囲気づくりに尽力していただき、弁護士のわがままな指示にも笑顔で応えてくださっています。この場を借りて、感謝申し上げます。
 さて、私が主体的にかかわっている弁護団活動は、全国B 型肝炎訴訟と給費制復活に向けた訴訟と運動です。B型肝炎訴訟に関しては、個別事件のほか、議員要請や集会準備などに携わっています。全国B型肝炎弁護団はすでに基本合意を勝ち取っていますが、ウイルス性肝炎に罹患したすべての人を救済対象にすべく医療費助成制度の創設のために力を入れて運動をしています。私も、この運動を盛り上げるべく弁護団に加入しました。区議会へ要請に行った時の話ですが、当初要請内容に否定的な区議会から、本会議前日に「方針が変わった」と返事をもらい、無事採択されたという経験をしました。要請後も、当事者とともに電話をかけ手紙を送り続けたことが幸いしたのだと思います。私は、この運動を通じて、あらためて当事者の声が重く響くもので、なによりも強い力だと感じました。
 また、給費制復活を求めて活動をしています。私は、修習生になる前から、この問題に取り組んでいました。この問題において、私はまさに当事者であり、国会議員に声を届けることは責務だと思って運動を続けています。また、修習を経た今だからこそ、改めて言いたいことがあります。「まだ親のすねをかじっているのか」と言われて悔しかった気持ち、「貸与制になることを知って受験しているのだから、今更文句を言うな」と言われて泣けたこと、私は忘れません。
 ただ、一番憂うべきことは、このような想いを貸与制下で修習をした若手法曹の多くが感じているにもかかわらず、給費制廃止に対し声を上げず早々にあきらめていることです。弁護士と称される人が、闘うことは無意味だと断じてしまっている現況では、司法の崩壊が差し迫っているといって過言ではないと思います。
 しかし、私たちが問題を指摘し続けなくては変わるはずがないですし、変えることができると信じて闘い続けなくては悪くなる一方です。最近、運動を継続することの辛さ・難しさをひしひしと感じていますが、自由法曹団の先生方が今まで闘ってきた中で、長い時間がかかっても勝ち取ってきた成功体験を知っているからこそ、私はあきらめないで頑張ることができているのだと思います。
 このように、一般事件のみならず弁護団活動に携わるなかで、あきらめずに闘い続けるという弁護士が社会に必要であると痛感しました。私は、このような気概を自身の行動で示していけるような弁護士になっていきたいと考えています。そのためにも、自由法曹団の活動に積極的に参加していき、先生方の事件報告を参考にして、今後も頑張っていきたいです。

 
自由法曹団東京支部 〒112-0014 東京都文京区関口一丁目8-6 メゾン文京関口U202号 TEL:03-5227-8255 FAX:03-5227-8257