自由法曹団 東京支部
 
 
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北千住法律事務所 菅本 麻衣子


回り道

 このたび自由法曹団に加入致しました58期の菅本麻衣子と申します。
 私と自由法曹団との最初の出会いは,実はかなり古く,私が学生時代に加入していた司法試験の勉強会で,いろいろと勉強を教えて頂いた先輩方の大半は,団員,それも現在もとてもご活躍の団員でした。
 さらに,司法試験にしばらく苦労した後,合格し,修習生となって弁護修習をさせて頂いたのは東京合同法律事務所でした。東京合同法律事務所では,後に私が携わることになる遺棄毒ガス被害事件の他,当時一番戦いに力が入っていた弁護士費用敗訴者負担反対運動や,堀越事件を見せて頂くなど,とても充実した修習をして頂きました。
 さらに,学生時代から,弁護士になったら戦後補償問題に是非取り組みたいと考えており,弁護士登録後南典男先生のご紹介により遺棄毒ガス被害事件弁護団に入れて頂きました。
 しかし,修習生の時は,私の親戚縁者に全く人権運動などに携わる者がいないこともあり,また,母から自由法曹団に入ったら兄弟が就職差別を受けるのではないかととても心配され,私自身もなかなか決心が付かないことがあり,弁護士になってすぐ自由法曹団に入らず,弁護士登録後最近まで自由法曹団とは縁のない道を歩んでおりました。
 そして,私は,自由法曹団とは無縁ではありますが,就職先のご理解を得て,2009年7月,ひまわり基金により広島県三次市(団員の溝手康史先生がいらっしゃいます。)に備北ひまわり基金法律事務所を開設するに至りました。
 ひまわり公設では,たくさんの事件が押し寄せ,難事件の処理に非常に苦渋し,とにかく大変な日々を過ごしました。溝手先生にはあまりまじめにやりすぎると大変だとアドバイスをいただくなど,大変お世話になりました。
 2年半の任期を終え,弁護過疎地で仕事を続けることに限界を感じて東京に戻ることを決意しました。
 東京に戻るに当たって,遺棄毒ガス被害事件弁護団で活動をするに当たって自由法曹団に入っていないと不便を感じるようになっていた経験から,また,遺棄毒ガス被害事件に関わっていても兄弟が就職差別を受けなかったことから,母を説得して,自由法曹団に入ることを決意しました。そこで,東京での新たな就職先として,自由法曹団の事務所を探すことにいたしました。
 就職活動は,昨今の就職難の時代,経験弁護士であっても甘くはありませんでした。そもそも,経験弁護士を採用する自由法曹団の事務所というのがあまりありませんでした。
 仕方がないので独立しようか,即独の弁護士に比べれば,ひまわり帰りの私はずいぶんと有利な条件なのだから,贅沢は言ってはいけない,と思っていたところ,北千住法律事務所が私を受け入れてくださることになりました。
 そこで,晴れて北千住法律事務所,そして自由法曹団に入ることができたのです。
 現在は,さっそく地元の方々のたくさんの事件を抱えながら,今回の特別報告に敦化遺棄毒ガス被害事件について寄稿させて頂くなど,さっそく自由法曹団の活動に参加させていただいています。
 このように,自由法曹団に加入するまでに大変回り道をして参りましたが,今後は自由法曹団の活動にも関わって参りますので,どうかよろしくお願い申し上げます。

 
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