自由法曹団 東京支部
 
 
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第一法律事務所について

第一法律事務所 三澤 麻衣子

 第一法律事務所は、1956年、東京合同法律事務所の4名の弁護士で創設した事務所で、今年で56年になります。私が入所したのは7年前ですが、創設メンバーのうち在籍していたのは竹澤哲夫弁護士だけでした。今年の4月、その竹澤弁護士が亡くなり、現在は、弁護士10名、事務局6名の体制となっています。
 第一法律事務所は、自由法曹団系の事務所の中でも、かなり自由度が高い事務所ではないかと思います。かかわる弁護士業務分野についても、また団の活動を含め弁護士業務以外の活動についても、事務所からの指示というものはありません。
 もちろん、自由度が高いというのは、裏を返せば、皆好き勝手やっているともいえます。この支部ニュースでの他の事務所の紹介では、各事務所としてのモットーとか、事務所としての取り組みとかが紹介されていましたが、第一事務所では、そういったことをバーンと言いにくいところはあります。
 ただ、私が、最近の第一法律事務所を見ていて思うことは、皆が自由に活動していると言っても、自然と、事務所の歴史(というと大げさかもしれませんが)というのは、引き継がれていくのだな、ということを感じています。それは、竹澤弁護士を含む創設メンバーと、直接はほとんど活動を共にしていない私も含む若手の弁護士を見て思ったことです。
 第一法律事務所の歴史を振り返るというと、事務所の弁護士は、数多くの弾圧事件に取り組み闘ってきました。しばらく、その弾圧事件は身をひそめていたようですが、私や同期の高石弁護士が入所した頃、ビラ配布を中心として弾圧事件が起きはじめた時期で、そのため、事務所の先輩弁護士はもちろん、私達も、国公法事件や葛飾事件の弁護団として、弾圧事件に取り組みました。また、最近、私は、竹澤弁護士が深く関わってきた公務員労働組合に関わらせていただくようになりました。
 それから、実は、近年、当事務所では労働事件はあまり扱わなくなっていましたが、3年前に入所した河村弁護士が、労働弁護団や他の事務所の弁護士の御指導をいただきながら、労働事件の経験を積んできてくれました。2年前に入所した中野弁護士も同様に労働弁護団に所属して労働事件を扱っています。事務所内で労働事件が話題に上る機会が増えてきました。
 好き勝手やっているように見えて、事務所の伝統のようなものは、若手にも伝わっている、それが、入所8年目の私の目に映る第一法律事務所です。
 来年2月9日に、竹澤弁護士の偲ぶ会を行います。その偲ぶ会を通して、また、あらためて第一法律事務所の歴史に触れることができると期待しています。

 
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