自由法曹団 東京支部
 
 
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代々木総合法律事務所 林 治

  1. はじめに
     今回は、代々木総合法律事務所の紹介をします。かなり主観的な評価が入りますので、「これって違うじゃん」って思う事務所の人もいるかもしれませんが、その点はご容赦ください。
  2. 事務所の歴史
     代々木総合法律事務所の歴史は古く、1962年5月に開所し(当時の名称は「松本善明法律事務所」でした)、来年50周年を迎えます。50周年記念イベントを現在準備中です。
     事務所に在籍している弁護士は現在23人で、事務局は15人です。2012年から新64期の弁護士が一人入所予定です。
     これまでに、事務所がかかわった事件は数多くあります。憲法判例で有名な「三菱樹脂事件」も担当しました。このことは、僕は事務所に入所するまで知りませんでした。事務所の人たちはすごいことをやっていても、それをあまり修習生などにアピールしません。ちょっともったいないです。ただ単に宣伝が下手ということもありますが。おいしい店ほど宣伝をしないということと一緒なのでしょう(多分)。電車の吊り広告などは、地球消滅まですることはないと思われます。
     その他にも多くの事件にかかわっていますが、多くあり過ぎて紹介しきれないので、割愛します。
     そんな控えめな事務所です。まさに日本の謙譲の美徳を体現している事務所です。
  3. 事務所の周辺紹介
     事務所はその名のとおり、代々木にあります。渋谷区ですが新宿駅に近いです。
     山手線の新宿と原宿にはさまれてますが、駅を降りた雰囲気はどちらの駅とも似ていません。独特です。高い建物はほとんど建ってません。
     住んでいる人は富裕層が多いようで、ポルシェ・カイエンとか、フェラーリ・360モデナとか、ケンターハイム・スーパーセブンなど雑誌でしか見た時がない高級なクルマが路上によく止まっています。ただ、こういった富裕層は事務所には来ません。少なくとも僕のお客さんにはいません。
     事務所周辺は、昔ながらの街並みが残っており、一方通行の狭い道や突然階段になってしまうような道もあります。
     散歩をしてみるのも楽しい。地井武男の「ちい散歩」で取り上げてほしい街です。どなたか機会があったら地井武男の教えてあげてください。
  4. 事務所の建物
     事務所は自社ビルの4階建です。よく事務所に来た人から「お洒落なビルですね」と言われます。確かに、デザインはなかなかだと思いますが、お洒落すぎて機能美が損なわれているのではないと感じます。
     執務室のフロアが別れていて、違うフロアの弁護士や事務局同士の様子がわかりませんし、コピー機やFAX機もフロアごとに必要になり不経済です。ノンエコです。
     事務所では「あこがれのワンフロア」などと言って、ワンフロアへの事務所移転の話なども出ているのですが、大所帯なのでなかなか難しいです。
     事務所ではどこのフロアも机を並べて島を作っている配置になっています。「職員室形式」です。パーテンションはありません。だから、隣の席の人が僕の消しゴムを使っていることもあります。
  5. 事務所の日常
     先述のとおり、フロアが別れているので現在僕のいるフロアのことをここでは書きます。
     一言でいえば、「サラリーマンNEO」の職場のような感じです(「サラリーマンNEO」を知らない人はごめんなさい)。みんなから監視されているようなことはなく、自分のペースで仕事をしています。
     そんなにピリピリと張り詰めた雰囲気で仕事をしているわけではなく、「これってどう思う」とか「これって何だっけ」などとつぶやくと、近くの席の人から「こうなんじゃないの」とか「それならこの前やったよ」とか教えてくれます。
     とはいっても、どの弁護士、事務局の方も「やるときはやる」。夜遅くまで残って仕事することも、休日も一日中起案していることは日常的です。
     あまり事務所一丸となって何かに取り組むというより、連邦共和国のような緩やかな連合体で構成しているという感じの事務所です。
     そのため、基本的には弁護士が好きなことをやらせてくれます。僕はあちこちに顔を出し過ぎているので、少しセーブした方がいいのではないか、と心配されることもありますが事務所から拘束されることはありません。
     僕が、この事務所を選んだのは「この事務所なら懐が深そうだから、僕でも受け入れてもらえる」と思ったことが大きな理由でした。僕が入所の時に思ったことは、間違っていませんでした。
     改めて事務所のことを振り返ると、事務所って面白いところだなって思います。全然違う仕事している人たちが、同じ場所に集まって仕事をして事務所を支えているっていうのは不思議です。
     その中でも平和と人権、民主主義を守り発展させるという大きな一つの柱があることが事務所をまとめている力になっているのだと思います。かなり強引なまとめで、僕の事務所紹介を終わります。
 
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