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北千住法律事務所


北千住法律事務所 水田 敦士

  1.  私の手元には、事務所開設当時から今日までの、当事務所の事務所ニュースがあります。号を重ねて、120号に達しました(2010年7月31日現在)。
     事務所ニュースは、事務所の活動や所員の動向を地域の方に知らせ、地域の方からのご意見を事務所活動に結び付けるパイプ役としての役割のほか、その時々の政治情勢や社会風潮を伝える役割を果たしてきました。
     このように、事務所ニュースは、当事務所が生まれ、成長してきた軌跡を描いてきました。
     その事務所ニュースの第1号の「開設にあたって」には、「北千住事務所は私たち所員だけが建設するものではなく、地域の皆さんの力で所員をきたえ、みなさんの事務所として築き上げてほしいと思います。」と書かれています。
  2.  当事務所は、東京の城北地域に、庶民の駆け込み寺のような法律事務所が欲しいという地元住民、労働組合、民主団体などの要望から、東京下町の足立区千住に、弁護士4名(全員男性)、事務局3人(男性1人、女性2人)という体制で、1974年4月で産声を上げました。
     現在は、弁護士9名(男性7名、女性2名)であり、事務局5名(男性1名、女性4名)という体制です。
     事務所ニュースには、当事務所の歴史は、常に、労働者とともに、地域住民の中で、平和と民主主義と生活の擁護のために、開設以来36年間、闘ってきた歴史に他ならないことが綴られています。
  3.  当事務所の弁護士が、警察による悪質不当な選挙弾圧に対して体を張って抵抗してきたこと、また、多くの労働争議に関わり、労働者の職場と生活を守ろうと闘ってきたこと、さらに、東京大気汚染公害訴訟、東京生存権訴訟、東京大空襲訴訟、首都圏建設アスベスト訴訟、日の丸・君が代訴訟、敦化遺棄毒ガス被害訴訟など重要な弁護団事件に各弁護士を送り出していることはこの証左です。
     このような事件活動のほか、当事務所では、弁護士、事務局挙げて、地域の民主団体とともに、足立区、荒川区(及び葛飾区の一部)の地域の平和と民主主義、人権を擁護する活動を積極的に推進しています。
     「平和憲法を守る足立の会」のほか、1982年以来、数百名規模での地域集会である「憲法のつどい」を開催しています。今年で29回目を迎えました。
  4.  当事務所は、開設してからの36年間、冒頭で述べたように、多くの広範な層の地域の人々に支えられ、鍛えられてきました。
     その間の政治、社会動向に、大きな変化の連続がありました。
     また、当事務所も、開設当時のメンバーは、弁護士・事務局合わせても、いまや1人(青柳孝夫10期)しか残っていません。
     それでも、労働者とともに、地域住民の中で、平和と民主主義と生活を擁護するという開設当時の目標は、弁護士と事務局に脈々と受け継がれています。
     生活を破壊され、貧困が深刻化し、格差が拡大しつつある情勢、平和を脅かそうとする動きが本格化する情勢の中で、法律事務所の役割と責任が期待される中で、当事務所が36年前に掲げた目標はより一層の輝きを増すでしょう。
     当事務所の所員はそんなことを考え、今日も仕事をしています。
 
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